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季節の変わり目は歯ぐきトラブルが増える?
免疫と歯周病の深い関係
秋や春などの“季節の変わり目”に、なんだか体がだるい、口の中がネバつく、歯ぐきが腫れる──そんな経験はありませんか?
実はそれ、「免疫力の低下」と「歯周病」の関係が関係しているかもしれません。
季節の変わり目は、気温差や生活リズムの変化によって体調を崩しやすく、歯ぐきにも影響が出やすい時期です。
今回は、歯ぐきトラブルと免疫の関係について、歯科医の立場から詳しく解説します。
歯ぐきトラブルが起こりやすい季節とは?
● 体調変化=お口のコンディション変化
季節の変わり目は、自律神経のバランスが乱れやすく、免疫力が一時的に低下します。
免疫が落ちると、体内だけでなくお口の中でも細菌が繁殖しやすくなり、歯ぐきの炎症や腫れ、出血といった症状が出やすくなります。
特に秋から冬にかけては空気が乾燥し、唾液の分泌が減少。
唾液の「抗菌」「洗浄」効果が弱まるため、歯周病菌が増えやすい環境になります。
歯周病とは?実は“免疫の病気”でもある
歯周病は、歯を支える歯ぐきや骨に炎症を起こす病気です。
原因は細菌ですが、実際には「免疫の働き方」が病気の進行に大きく関わっています。
● 歯周病の仕組み
- 歯と歯ぐきの境目(歯周ポケット)にプラークがたまる
- 細菌に対して体の免疫が反応し、炎症を起こす
- 炎症が長引くと、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けてしまう
つまり、免疫の反応が強すぎても、弱すぎても問題なのです。
免疫力が落ちると歯ぐきに起きる3つの変化
① 歯ぐきの炎症が悪化しやすい
普段は軽い腫れで済むものでも、免疫力が低下すると炎症が広がり、
「歯ぐきがパンパンに腫れる」「押すと痛い」などの急性症状が出やすくなります。
② 細菌の繁殖が増える
体の抵抗力が弱まると、口の中の常在菌バランスが崩れ、
歯周病菌やむし歯菌が優位に。結果として悪臭(口臭)も強くなります。
③ 傷の治りが遅くなる
歯ぐきの組織修復能力も低下するため、出血が長引いたり、
治療後の回復に時間がかかることもあります。
ストレスも歯ぐきトラブルの一因
季節の変わり目は、環境の変化や仕事・学業の忙しさでストレスが溜まりがち。
ストレスホルモン(コルチゾール)が増えると免疫が抑制され、
さらに歯ぎしりや食いしばりの習慣も悪化し、歯ぐきへの負担が増します。
夜中に無意識で強く噛みしめる方は、ナイトガード(マウスピース)を使うことで
歯と歯ぐきを守ることができます。
季節の変わり目におすすめの歯ぐきケア
● 1. 丁寧な歯磨きと歯間清掃を
疲れているときこそ「いつもより丁寧に」が大切です。
特に歯と歯ぐきの境目を意識して、やさしく小刻みに磨きましょう。
フロスや歯間ブラシを使うことで、歯周病菌の温床を防げます。
● 2. 口の乾燥対策を
- 水分をこまめに取る
- 部屋の加湿を保つ
- 唾液腺マッサージやキシリトールガムで唾液を促す
唾液はお口の免疫の要。乾燥は歯ぐきトラブルの大敵です。
● 3. 栄養バランスを整える
免疫力を高めるにはビタミンC・E・亜鉛・たんぱく質が効果的。
特にビタミンCはコラーゲン生成を助け、歯ぐきの健康維持に欠かせません。
果物や野菜、魚・肉・大豆をバランスよく摂ることが大切です。
● 4. 定期的な歯科クリーニング
季節ごとにクリーニングを受けることで、
見えない歯石やバイオフィルムを除去し、歯周病予防になります。
免疫が落ちやすい時期に合わせたプロのケアが効果的です。
歯ぐきの異変を感じたら、早めに受診を
以下のような症状がある場合は、歯周病の初期段階かもしれません。
- 歯ぐきが赤い・腫れている
- 歯磨きのときに血が出る
- 朝起きると口がネバネバする
- 口臭が気になる
- 硬いものを噛むと違和感がある
早期に治療すれば、歯ぐきは健康な状態に戻ることができます。
放置してしまうと、歯を支える骨が溶けてしまう「歯周炎」に進行する恐れもあります。
まとめ:季節の変わり目こそ“お口の健康管理”を
免疫力が落ちやすい時期は、歯ぐきもデリケートになっています。
「少しの出血だから」と放っておくのではなく、
定期的なチェックとクリーニングで早めのケアを心がけましょう。
ドルミーレデンタルオフィス表参道では、
歯周病治療・クリーニング・ナイトガード製作など、
季節に合わせたお口の健康サポートを行っています。
💡 お口の違和感を感じたら、ぜひお気軽にご相談ください。