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歯医者でできる口臭対策
〜原因別のアプローチとは?〜
はじめに
「自分の口のニオイ、大丈夫かな……?」
「マスクの中で口臭が気になる」
「家族に指摘された」「大事な人との会話が不安」
こうしたお悩みを抱えている方は、実は少なくありません。
口臭の原因は1つではなく、いくつかの要因が重なっていることもあります。
今回は、歯科の視点から口臭の原因を分類し、それぞれに適した対策をご紹介します。
口臭の種類と原因
口臭は大きく以下のように分類されます。
■ 生理的口臭
起床時や空腹時など、唾液の分泌が少ないタイミングに起きる一時的なもの。
誰にでも起こるもので、病的な問題はありません。
■ 病的口臭
主に歯周病・むし歯・舌苔・口腔乾燥など、口腔内の異常により発生します。
放っておくと悪化することがあるため、歯科での診断が必要です。
■ 心因性口臭
実際にはほとんど臭っていないのに、本人が強く気にしてしまうケース。
ストレスや過去の指摘が影響していることもあります。
原因① 歯周病による口臭
歯周病は細菌の感染によって歯ぐきが炎症を起こし、膿や出血を伴う病気です。
このときに発生するガス(揮発性硫黄化合物)が強い臭いを放ちます。
● 症状のサイン
- 歯ぐきが赤く腫れている
- 歯ブラシで血が出る
- 歯と歯の間に物が詰まりやすい
- 朝起きたときに口がネバつく
● 歯科での対策
- 歯周病検査(歯周ポケット・出血・動揺の確認)
- 歯石除去・ルートプレーニングなどの歯周治療
- 定期的なメンテナンスとプラークコントロールの指導
原因② 舌苔(ぜったい)による口臭
舌の表面に付着した白や黄色の汚れが「舌苔」です。
これは食べかす・細菌・古くなった細胞などの集合体であり、
腐敗した物質が口臭の大きな原因になります。
● 自分でできるチェック
- 鏡で舌を出してみて、中央〜奥に白いコケのようなものがある
- 朝起きたときに特にニオイが気になる
● 歯科での対策
- 専用の舌ブラシでの正しい舌清掃指導
- 口腔乾燥・内科疾患が背景にないか確認
- 口臭測定器でのガス成分チェックも可能
原因③ むし歯による口臭
むし歯が進行すると、穴に食べかすや細菌が溜まりやすくなり、悪臭の原因になります。
特に神経が死んでしまった歯(失活歯)は、内部で腐敗臭を放つこともあります。
● 歯科での対策
- むし歯の早期発見と治療(レントゲン・視診・探針など)
- 根管治療が必要な場合は丁寧な説明と治療計画の提示
原因④ 口腔乾燥(ドライマウス)
唾液には、殺菌・洗浄・中和・再石灰化など、口の健康を保つ重要な役割があります。
しかし、加齢や薬の副作用、ストレス、口呼吸などによって唾液が減ると、
細菌が繁殖しやすくなり、強い口臭が発生することがあります。
● よくある原因
- 抗うつ薬・降圧薬・抗アレルギー薬などの服用
- 更年期・加齢・糖尿病などの全身疾患
- 寝ている間の口呼吸
- 水分不足
● 歯科での対策
- 唾液量の検査(ガムテスト・サクソンテストなど)
- 保湿剤やジェルの使用提案
- 唾液腺マッサージ・水分摂取・生活習慣の見直し指導
原因⑤ 詰め物・被せ物の不適合
古い銀歯や適合の悪い詰め物・被せ物の隙間に、
細菌や食べかすが溜まりやすくなることがあります。
これが慢性的な口臭の原因になるケースもあります。
● 歯科での対策
- 詰め物・被せ物のチェックと再評価
- 必要であれば再製・再装着
- セラミックやジルコニアなどの適合性・清掃性の高い素材の提案
口臭に関するよくある誤解
「ミントタブレットやマウスウォッシュを使えば解決できる」
確かに一時的にはマスキングされますが、根本的な改善にはなりません。
口臭の原因をきちんと見極め、必要な治療やケアを受けることが最も重要です。
また、自己判断では分からない“隠れた病気”が潜んでいることもあります。
当院での口臭対策サポート
ドルミーレデンタルオフィス表参道では、以下のような対応を行っています。
- 口臭の原因となる歯周病・むし歯・詰め物の精査
- 舌清掃・保湿剤のアドバイス
- 必要に応じた口臭測定器による評価
- プロフェッショナルクリーニング(PMTC・エアフロー等)
- 口腔乾燥に対するアプローチ
- ホワイトニングや審美面にも配慮したトータルケア
まとめ
口臭は決して「気のせい」や「どうにもできないこと」ではありません。
原因に応じた的確なアプローチで、多くの方が改善を実感されています。
「なんとなく気になる」「人に相談しづらい」
そんなときこそ、私たち歯科医院に安心してご相談ください。
口元から自信を持って笑えるよう、私たちが全力でサポートいたします。