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毎日の歯磨き、大丈夫?
歯医者が教える“正しい歯ブラシの選び方”
毎日何気なく使っている「歯ブラシ」。でも、選び方ひとつで、むし歯や歯周病の予防効果に差が出るってご存じですか?
実は、市販されている歯ブラシにはさまざまな種類があり、口の中の状態や磨き方によって向き不向きがあるんです。
今回は、歯科医師の視点から「あなたに合った歯ブラシの選び方」を分かりやすくご紹介します。
◆基本のポイント:歯ブラシ選びで見るべき3つの軸
歯ブラシは、大きく分けて以下の3点で違いがあります。
① ヘッドの大きさ
歯ブラシの「頭(ヘッド)」が大きすぎると、奥まで届きにくく、細かい部分が磨き残されがちに。
理想は「前歯2本分くらいの幅」で、奥歯までしっかり届くコンパクトなサイズが◎です。
② 毛の硬さ
・ふつう:バランス型。一般的におすすめ。
・やわらかめ:歯ぐきが弱い人・知覚過敏のある人向け。
・かため:力強く磨きたい人向け。ただし、歯ぐきを傷つけやすいため要注意。
「かため=しっかり磨ける」と思われがちですが、強すぎるブラッシングは歯ぐき退縮や知覚過敏の原因になるため、当院では「ふつう〜やわらかめ」を推奨しています。
③ 毛先の形状
・フラット毛(平ら):初心者・大人におすすめ。磨き残しが少ない。
・山型やテーパード毛:歯間や歯周ポケットに届きやすいが、磨き方にコツが必要。
歯周病が進行している方や歯ぐきにトラブルのある方には、**テーパード毛(細く先端がとがったタイプ)**が適しています。
◆症状・目的別:あなたに合った歯ブラシの選び方
□ 歯ぐきがよく腫れる・出血しやすい
→「やわらかめの毛で、テーパードタイプ」が◎。
刺激を抑えつつ、歯周ポケットにやさしく届きます。
□ 磨き残しが多い/奥歯が苦手
→「ヘッドの小さいフラット毛ブラシ」を。
小回りが利いて奥まで届きやすく、初心者にも使いやすいです。
□ 知覚過敏が気になる
→「極細のやわらかい毛+軽い力で磨けるグリップ」を選びましょう。
磨き方も大切なので、歯科衛生士に相談するのがおすすめです。
□ 矯正中の方
→「歯列矯正専用ブラシ or 歯間ブラシとの併用」がベスト。
装置のすき間や凹凸に対応した設計のものを選びましょう。
◆歯科医院でおすすめする「プロの選び方」
私たちが診療室でよく使っている、または患者さまにおすすめしている歯ブラシは以下のような特徴を持っています。
- 毛の密度が高く、適度にコシがある
- グリップが握りやすく、余計な装飾がない
- ヘッドが小さめで操作しやすい
市販の「○○除去率99%!」などの過剰なアピールよりも、シンプルで使いやすく、継続できるものを選ぶことが大切です。
◆実は大切!交換のタイミングと保管方法
どんなに良い歯ブラシでも、1ヶ月〜1.5ヶ月で交換するのが基本。毛先が広がってきたら即交換です。
また、使用後はしっかり水を切って、風通しの良い場所で立てて乾燥させましょう。
濡れたままキャップをかぶせると、雑菌が繁殖しやすくなります。
◆まとめ:歯ブラシは「使い心地」で選ぶ時代へ
歯ブラシ選びは、毎日のセルフケアを支える大切な第一歩です。
「歯科医院で勧められたもの=一番合う」とは限らないため、自分の症状・口の形・磨き方に合った一本を見つけることが大切です。
当院では、実際に口腔内の状態を診た上で、歯科衛生士が最適な歯ブラシや磨き方をご提案しています。
「今の歯ブラシ、合ってるかな?」と気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。
☑ ご自宅用にプロ推奨の歯ブラシもご用意しています
スタッフまでお気軽にお声かけください♪