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治療中に“嘔吐反射”が強い方へ
~リラックスして歯科治療を受けるためのヒント~
「歯医者に行くと、器具がのどに当たってえずいてしまう…」
「型取りやレントゲンが苦手で、治療が怖い」
そんなご相談を、私たちは日々たくさんお受けしています。
実は、歯科治療中の“嘔吐反射(おうとはんしゃ)”は決して珍しいことではありません。
ある調査では、およそ10人に1~2人が強い嘔吐反射を持っているという報告もあります。
今回は、嘔吐反射の原因と、少しでもラクに治療を受けられる方法についてご紹介します。
■ 嘔吐反射とは?
嘔吐反射とは、口の奥(舌の奥・軟口蓋・喉元など)を刺激されると、身体が異物を吐き出そうとする生理的な防御反応です。
通常は、のどに物が入らないようにする働きなのですが、人によってはこの反射がとても敏感で、
- 歯ブラシを少し奥まで入れただけで
- 型取りのトレーが触れただけで
- 指やミラーが奥歯に当たっただけで
「オエッ」となることがあります。
これに加えて、緊張・不安・過去のトラウマがあると、嘔吐反射はさらに強くなりやすいのです。
■ 嘔吐反射が強い人に起こりやすい歯科治療の困りごと
- 型取りができない
- レントゲン撮影で気分が悪くなる
- 口を開け続けられない
- 息苦しさ・パニックのような症状が出る
- 「恥ずかしい」「申し訳ない」という気持ちが強くなってしまう
このような経験から、歯科治療自体に苦手意識を持つ方も少なくありません。
でも、ご安心ください。嘔吐反射は“コントロール”できる場合も多いのです。
■ 嘔吐反射を和らげる5つの工夫
① 表面麻酔を使う
喉や軟口蓋付近にジェル状の表面麻酔を使うことで、触れたときの反応を軽減できます。
これにより、型取りや奥歯の処置がラクになる方も多いです。
② 姿勢や角度を調整する
治療イスを少し起こし気味にしたり、頭の向きを変えるだけでも吐き気が和らぐことがあります。
私たちは**「できるだけ患者さんがラクに感じる角度」を常に探りながら治療**しています。
③ リラックス誘導(呼吸や会話)
ゆっくり鼻呼吸をしてもらったり、緊張をほぐす声かけをしたりすることで、反射が出にくくなることも。
「少しずつ休みながら」「気になるときは手を挙げて教えてください」など、患者さん主体のペースを大切にしています。
④ 小さめの器具を使う
可能な限り小さめ・薄めの型取りトレーや器具を選ぶことで、不快感を減らす工夫も行っています。
⑤ 静脈内鎮静法の併用(おすすめ!)
どうしても嘔吐反射が強くて治療が進まない…そんな方には、静脈内鎮静法が非常に有効です。
点滴から鎮静薬を入れることで、うとうとと眠っているような感覚になり、不安・緊張・反射が大きく抑えられるため、
多くの方が「気がついたら治療が終わっていた」「あれほど怖かったのが嘘みたい」とおっしゃいます。
当院では、麻酔科認定医である歯科医師が、安全に静脈内鎮静法を行っております。
■ 当院の対応と患者さまへのメッセージ
ドルミーレデンタルオフィス表参道では、嘔吐反射がある方、歯科治療に不安がある方にこそ安心して通っていただけるよう、診療体制を整えています。
- 初診時はカウンセリングからゆっくりスタート
- 治療中は無理に進めず「少しずつ」「あなたのペースで」
- 静脈内鎮静法の併用も可能(ご希望の方はご相談ください)
「嘔吐反射があるから…」と、歯医者をあきらめないでください。
あなたにとってやさしく、苦しくない治療方法がきっと見つかります。
📩 ご予約・ご相談はお気軽に
「カウンセリングだけ」「検査だけ」でももちろん大丈夫です。
「どんな風に進めるのか知りたい」という方も、ぜひご連絡ください。
あなたの「できるかも」という気持ちを、私たちは全力でサポートします。