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「親知らずは抜いたけど、まだスッキリしない?」
実は原因は“かみ合わせ”かもしれません
「抜いたのに、なんとなく違和感が残る…」
「親知らずを抜いたのに、まだ顎が疲れる」
「抜歯後の違和感が、なぜか取れない」
「なんとなく、かみ合わせがズレているような気がする」
このようなご相談をいただくことがあります。
親知らずの抜歯は、確かにトラブルを未然に防ぐ大切な処置の一つですが、
「抜けばすべて解決!」とは限らないのも事実です。
その不快感や違和感、もしかすると「かみ合わせのバランス」が崩れたことによるものかもしれません。
そもそも、親知らずはなぜ抜くの?
親知らずは、20歳前後に一番奥に生えてくる永久歯です。
ただし――
- スペースが足りず、斜めに生えてくる
- 一部だけ顔を出して、炎症を繰り返す
- 手前の歯を押して、歯並びやかみ合わせに悪影響を及ぼす
こうした理由で、多くの方が抜歯を選択しています。
しかし、抜歯した後に「なんとなく噛みにくい」「スッキリしない」という声が出ることもあります。
抜歯後の違和感…原因は「かみ合わせ」?
親知らずを抜くと、噛み合わせの支点が変わる場合があります。
特に、次のようなケースでは注意が必要です:
- 上下どちらか一方だけ親知らずを抜いた
- 片側だけ抜歯し、もう片方はそのまま
- もともと咬合(こうごう)バランスにズレがあった
これにより、噛む力のかかり方が変化し、筋肉や関節が違和感を覚えることがあります。
よくある“かみ合わせ由来”の症状
- 顎が疲れやすい
- 口を開けると音が鳴る(カクカク・パキッ)
- 頭痛や肩こりが増えた
- 食事中に片側でばかり噛んでしまう
- 歯が当たりすぎて痛い or 隙間が気になる
- 笑った時の左右差が気になる
これらの症状は、いずれも「かみ合わせのズレ」が関係していることが多く、噛む筋肉や顎関節に過剰な負担がかかっているサインです。
どうして“かみ合わせ”がズレるの?
人間の咀嚼(そしゃく)は、非常に繊細なバランスで成り立っています。
歯の1本でも抜けたり、わずかに高さが変わるだけで、全体のバランスに影響が出るのです。
親知らずは奥にあるため、「なくても噛める」と思いがちですが、
支えとして大きな役割を果たしていることもあり、抜歯で一時的に“支点”がずれることがあります。
どんな対策があるの?
✅ かみ合わせの再評価
まずは現在のかみ合わせの状態を、専門的に診断することが大切です。
- 噛む力のバランス
- 顎の動きの左右差
- 他の歯への負担の有無
- 顎関節の可動域チェック
これらを確認し、必要に応じてマウスピース(スプリント)や軽度の調整を行うことがあります。
✅ ナイトガードで顎を守る
くいしばり・歯ぎしりによって無意識に顎や筋肉に力が入りすぎている場合には、ナイトガードが有効です。
特に、抜歯後の噛み方が不安定な時期には、
睡眠中の力みをやさしく緩和してくれるナイトガードが、かみ合わせ安定のサポートになります。
✅ 咬筋の緊張にはボトックス治療も
どうしても咬筋(かむ筋肉)の緊張が強い場合は、**ボツリヌス治療(いわゆるボトックス)**で筋肉の緊張を和らげることも可能です。
「かみしめによる頭痛」や「フェイスラインの左右差」が気になる方には、
審美・機能面の両方からアプローチできます。
まとめ:スッキリしない理由は“親知らずの後”にあるかも
親知らずの抜歯は、虫歯や歯並びの悪化を防ぐためにとても有効な治療です。
でも、**抜いた“その後”のかみ合わせのケアまで行き届いているか?**は、見逃されがちなポイント。
もしあなたが今、
- 抜歯したのにまだ不快感がある
- 顎に力が入りやすくなった
- 頭痛や肩こりが増えた
…と感じているなら、かみ合わせバランスの見直しが必要かもしれません。
当院では、親知らずの抜歯後の“かみ合わせチェック”も行っています。
違和感の原因が「噛み方」にあるのか、それとも別の要因なのか、
丁寧に診断し、最適なケアをご提案いたします。
「抜いたけどスッキリしない」
そのモヤモヤ、ぜひ一度ご相談ください。